コンピュータウイルスの影響を避けるには、前項で述べた感染経路とクライアントに対してウイルス対策ソフトを導入することが考えられます。
|
ゲートウェイ用ウィルス対策ソフト
|
インターネットゲートウェイ用のウィルス対策ソフトは、ネットワーク上の情報の通り道に設置し、組織外のネットワークからの 電子メール、ダウンロードファイルのウィルスチェックをおこない、組織内へウィルスが侵入しないようにするソフトです。
また、組織内のネットワークから組織外へのウィルスの発信も防ぐことができます。
|
ファイルサーバ用ウィルス対策ソフト |
ファイルサーバ用ウィルス対策ソフトは、クライアント用ソフトと大きな違いはなく、特長としてシステム管理者にウィルス感染を警告する機能を持っている点があげられます。
製品によっては、ハードディスク、ネットワークドライブに対して入出力されるファイルを常に監視したり、日時を指定してウィルス検査を実行するジョブを設定できます。
ウィルスを発見した場合には、「駆除」、「リネーム」、「移動」、「削除」および「放置」といった処理が設定できます。
しかし、ファイルサーバ側ですべてのウィルスの侵入を防止するのは困難なので、クライアント用ウィルス対策ソフトと組み合わせて使用する必要があります。
|
グループウェア用ウィルス対策ソフト |
グループウェア用ウィルス対策ソフトは、グループウェア内で流通するメール(添付された文書)や、サーバに格納されるファイルに対し、ウィルスチェックを行います。
グループウェアでは、流通するメール(添付された文書)やサーバに格納する文書を圧縮/暗号化したり、独自のフォーマットに変換したりしているため、
発見/駆除が難しく、グループウェア毎に専用のソフトを必要とします。
現在、流通しているウィルス対策ソフトには、サーバマシンに設置するものと、クライアントマシンに設置するものがあります。SMTP経由のメールに対しては、
インターネットゲートウェイ用のウィルス対策ソフトを利用します。
|
クライアント用ウィルス対策ソフト |
クライアント用ウィルス対策ソフトは、PC1台ごとにインストールするタイプのソフトです。
最近では、マシンに常駐してマクロウィルスなどのウィルスチェックをおこなうソフトもあります。
クライアント用ウィルス対策ソフトは、クライアントマシンに常駐し、ローカルディスク、フロッピーディスク、CD-ROMなどにアクセスする場合にウィルスチェックを
自動的におこないます。
また、必要がある場合には、ドライブ、ディレクトリを指定して配下にあるファイルを一括してチェックすることも可能です。
常駐監視型ウィルス対策ソフトで、ユーザが添付ファイルをローカルにダウンロードすれば、ダウンロード時(もしくは任意の時)にウィルスを発見/駆除を
することができます。
ただし、電子メールの添付ファイルをダウンロードせず、クライント上からOLE機能(またはファイル拡張子の関連付け機能)でアプリケーションを実行した場合
(Notes、cc:Mail、MS Mail、Exchangeなど)に感染する恐れがあります。
また、添付ファイルをウィルスチェックせずに、そのまま他の人に転送したりするとウィルスの被害が拡大します。クライアント自身が責任を持って予防することが重要です。
|