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第32回ビジネスプラン発表会~あすのちばを支えるビジネスチャレンジコンテスト~結果発表

  • [2016年12月5日]
  • ID:1879

第32回ビジネスプラン発表会~あすのちばを支えるビジネスチャレンジコンテスト~ 結果発表

 ベンチャークラブちばでは千葉県内のベンチャー企業の育成・支援を目的として平成28年2月4日(木)にビジネスプラン発表会を開催し、1次審査(書類選考)及び2次選考(プレゼンテーション)を勝ち抜いたベンチャー企業5社が、プレゼンテーションを行いました。

 また、講師に有限会社IMSアセットマネジメント 代表取締役 清水 秀和 氏をお招きし、「成功するベンチャー企業のための経営」と題した特別講演を開催いたしました。

審査結果

審査結果一覧
賞 

企業名
発表者

ビジネスプランのテーマ 

 ベンチャークラブちば大賞

 (副賞  賞金50万円)

 ㈱自律制御システム研究所

 代表取締役社長  野波  健蔵  氏

 「無人飛行機ドローンビジネスプラン」

 ベンチャークラブちば準大賞

(副賞  賞金20万円)

 FULLER㈱

代表取締役社長  渋谷  修太  氏

 「急速に成長するスマートフォンアプリ市場に視聴率をという概念を~アプリの実利用者のデータを調査・分析~」

 優秀賞(副賞  賞金5万円)

 ㈱ツインズ

代表取締役  梶原  隆司  氏

 「結ばない靴ひも『キャタピラン』に関して」
 優秀賞(副賞  賞金5万円)

 サージカルアライアンス㈱

 取締役    谷村  雅人  氏

 「患者満足度の高い股関節治療を提供するための産学協同研究による牽引手術台の普及事業」

 優秀賞(副賞  賞金5万円)

 エムバイオテック㈱

代表取締役  松田  和洋  氏

 「急性から慢性の多彩な症状を呈し難病化するマイコプラズマ感染症への先端医療」

1.開催概要

① 日時 :2月4日 (木) 13:30 ~16:30
② 場所 :三井ガーデンホテル千葉 平安
③ 次第 :

  開会                            13:30
  ビジネスプラン発表会     13:40 ~15:20
  特別講演                      15:30~16:20
  表彰式                         16:20~16:40
  名刺交換・流会              16:50~18:00

④ 参加者:1 21名

 

2.開催内容

(イ) ビジネスプラン発表会 5社、各20分(発表15分、質疑等5分)

発表1 ㈱自律制御システム研究所

ビジネスプラン発表の様子

(1)テーマ:「無人飛行機ドローンビジネスプラン」
(2)発表者:代表取締役社長 野波 健蔵 氏
(3)発表内容:
●千葉大発のベンチャー企業で、無人飛行機ドローンの開発で H25 年に起業。
●他社のドローンが GPS の位置情報に基づいて動くのに対して、当社ドローンは周辺物を認識して移動するオートパイロットがコア技術であり、自律飛行を可能とする制御システムを開発し技術的優位に立っている。
●この技術は、レーザー光を走査することにより、飛行周辺の形状を計測し、地図を自動作成すると同時にドローン自体の位置を認識する技術(SLAM 技術:Simultaneous Localization And Mapping)である。
●当ドローンは橋梁・トンネルなどの手の届かない箇所の設備点検、災害調査、環境計測、警備など様々なものに適用が可能である。この業務用ドローン市場は 2020 年には 200億円、2030 年には 1,000 億円と急拡大すると予測。
●国の戦略特区構想においても、千葉市幕張新都心地区において、ドローンによる宅配サービス、ロボットタクシー無人走行などの近未来技術の実証実験を提案している。



発表2 サージカルアライアンス㈱

ビジネスプラン発表の様子

(1)テーマ:「患者満足度の高い股関節治療を提供するための産学協同研究による牽引手術台の普及事業」
(2)発表者:取締役 谷村 雅人 氏
(3)発表内容:
●当社は人工関節の販売を主事業としている。変形股関節症の国内罹患者数は 100 ~ 150 万と推定されるが、重症化すると可動領域制限による起立や歩行に大きな影響を与える。現在年間 20 万例の股関節手術が行われている。
●股関節手術において、現状ではスタンダードな後方アプローチ法で行われており、前方アプローチ法の方が明らかに有効であるが、①手技が非常に複雑で習得が難しい②専用手術台は海外製のみであり、非常に高価、であるため、前方アプローチ法による手術は限定的であった。
●このため当社では千葉大学との共同研究から前方アプローチ法に対応した股関節手術専用牽引台を開発(特許化)した。
●この牽引台を使用することで、前方アプローチ法のデメリットであった、手技の煩雑さが解消され、下肢を必要な分だけ牽引・回旋・過伸展が機械的に可能となり、外科医、手術助手の負担が大幅に軽減される、などのメリットがある。
●国内には競合する同等製品はなく、海外製品は高価(当社製品 6 百万円に対し 15 百万円)である、また一般の手術台に取り付ける形で使用できるため、価格的にも使い勝手からも非常に優位となっている。
●この牽引手術台を普及していくため、ラーニングセンターを利用した教育プログラム、見学を活用して営業展開を行って行く。



発表3 エムバイオテック㈱

ビジネスプラン発表の様子

(1)テーマ:「急性から慢性の多彩な症状を呈し難病化するマイコプラズマ感染症への先端医療」
(2)発表者:代表取締役 松田 和洋 氏
(3)発表内容:
●マイコプラズマ感染は肺炎、皮膚炎、神経炎など全身にわたる症状があり、気管支炎原因の 1 位、肺炎死因の 3 位で、他の病気と症状が似ていて、これまで診断が難しかった。
●当社はマイコプラズマ感染の診断薬、ワクチンを開発し、診断薬は従来と比べて圧倒的に早く、誤診もなく、発病直後でも高感度で判定できる技術力を有する。
●マイコプラズマ感染症はこれまで他の病気の似通った症状のため診断が難しかったこと、全身を把握しないと判断できない症状特性があった。また従来の診断薬と違って、当社開発の診断薬は、感度、精密性で飛躍的改善を遂げている。 これまでの検査は採血により 2 ~ 4 日後に結果がわかるのに対し、新しい方法では 20 分後に結果が出る即時性があること、またある程度症状が顕在化しないと判定できない従来法と比べて、発病直後から検出でき、他の病気には反応しない 3 桁以上の感度で改善されている。
●これまで川崎病と診断されていた中にもマイコプラズマ感染が含まれていたが、この新しい抗原抗体検査により、原因が特定でき、即時の治療が可能となる。またマイコプラズマ感染を特定することで他の病気判定も簡明になる。
●現時点では保険適用が不可であるが、保険適用可能となれば、1 万件、1.2 億円の診断薬市場となり、感染撲滅が進展する。マーケティング対応として学会、講演会を中心にマイコプラズマ感染の周知、治療の必要性など認知度向上、普及に努めており、それ自体が販促活動に結びつく。
●現在ワクチンを開発中で安全性試験を行っている段階であり、特許は申請済みである。有効な抗原は同定しており、これまでのワクチンは弱毒化、死菌を使っても安全性のリスクがあったが、人工合成抗原を開発して安全なワクチン開発に成功している。このワクチンが実用化されれば、世界で 1 兆円の市場が見込める。
●当社は開発型ベンチャー企業として、マイコプラズマ感染のコンパニオン診断薬及びワクチン開発に特化し、診断・治療相談、製造委託、知財戦略などの先端医療を進めていく。



発表4 ㈱ツインズ

ビジネスプラン発表の様子

(1)テーマ:「結ばない靴ひも『キャタピラン』に関して」
(2)発表者:代表取締役 梶原 隆司 氏
(3)発表内容:
●当社は調理家電、季節家電の販売で創業(1999 年)、2013年から代表者のスポーツ好きが高じて結ばない靴ひもの第二創業に至った。
●結ばない靴ひもは、①結ぶ必要がなく、またほどける心配がない、②フィット感が持続する、③伸縮性に優れている、など多くの利点がある。
●ナイロン 16 本、ゴム 8 本を特殊な製法で編み込み、ラグビーボール状のコブを作り、引っ張るとコブがなくなり、ひも穴を通し、戻すとコブが形成され、ひも穴をブロックする構造に特徴がある。
●ひも穴間のコブ数を調整するだけで部分締めができるので、自分の足にあった調整が可能となる。大学との共同で科学的・医学的に検証して、ストレスからの乳酸を軽減できる、また酸素摂取効率が改善される結果を得ている。
●マラソンブーム乗って、様々なカラー、模様を織り込んだオリジナルひもを提供することや、ゴルフ用、サッカー用、プロ用、また介護向け、ファッション用など多方面の靴ひも開発を行っている。その開発においてはプロ選手に使用してもらい、多くの角度か
らのアドバイスを得て、品質改良を行っている。


発表 5 FULLER㈱

ビジネスプラン発表の様子

(1)テーマ:「急速に成長するスマートフォンアプリ市場に視聴率をという概念を~アプリの実利用者のデータを調査・分析~」
(2)発表者:代表取締役社長 渋谷 修太 氏
(3)発表内容:
●TV に視聴率調査があるが、スマートフォンには誰が何をどのくらい見ているかのデータはなく、このデータを売るビジネスとして起業。これまでのスマホではゲームの課金、広告収入のマネタイズビジネスがあったが、スマホでのデータビジネスモデルを創設し、マネタイズ化したことは画期的である。
●携帯利用者には端末管理アプリを無償提供するかわりに、アプリ利用のデータを利用し、データを収集、調査・分析するスマートフォンアプリの視聴率調査サービス「App Ape」を開発することによって、マーケッティングデータとして 50社以上の大手企業に有料販売するビジネスとなった。
●このデータ収集には高度な推定技術(特許化)を駆使し、顧客の全データを処理することで、より正確な分析ができている。
●また個人情報を利用する際の契約は、第一段階で全体が把握できるようイメージグラフィック化、第二段階で条文化した 2 段階利用契約はユニークなものである。
●国内では初めての企業化であること、先行した分は過去のデータストックの蓄積があり、多くの時系列データが使用できる、またデータの全数処理によるデータの正確さなど、類似の外国競合企業と比べても圧倒的優位を有している。
●社員の 60%以上はエンジニアとした開発志向のベンチャー企業をめざし、IT 利用で情報をオープン化して顧客がやってくるビジネス展開をしている。
●創業 4 年目であるが、海外キャピタル投資企業からの評価も高く、創業後の増資により、既に 3.3 億円の資本金となっている。売上は毎年 5 倍程度の伸びであり、現在米国、韓国、インドネシアなど海外展開を実施しており、5 年後には 1,000 億円企業を目指している。


(ロ) 特別講演

特別講演の様子

(1)テーマ:「最近の IPO 企業についてマーケットはどうみているのか」
~初値天井の企業などの事例や IPO への準備に何が大切かなど~
(2)講師:(有)IMS アセットマネジメント 代表取締役 清水 秀和 氏
(3)講演内容:
●「企業の寿命 30 年説は 18 年に」を基本命題に講演。成功する秘訣は身近にあり、開業、起業するうえで、事業家は何かが違う。成功する社長は、諦めない、人財を活かすことに重点を置いている。
●人財を活かすには、任せる度量が大事! 現場主義、トレンドを読む、視野を広く持つ、自分流の情報取得を持つこと、がポイント。
●技術革新は景気推進のエンジン(シュンペーター)であり、インターネット、ナノテク、バイオ、IPS 細胞、人工知能の技術が起爆剤になる。この潮流は、E コマース、再生エネ開発、省エネ開発、電気自動車、燃料電池などを通じて、ものづくり、サービス経済化が急速に目に見えてきた。
●日本の IPO は米国に比べれば、まだまだ過小だが、ベンチャー企業がまちがいなくこれからの日本を創っていく。


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