近頃、インターネット上のホームページ等で、『MP3』というキーワードをよく見かける思います。
今回は、そのMP3について、解説したいと思います。
 音声情報圧縮規格
MP3（えむぴーすりー）とは、正確には、MPEG-1 Audio Layer3（えむぺぐ わん・おーでぃお・れいやーすりー）と呼ばれる音声情報圧縮の国際規格を指します。
MPEG-1 Audio Layer3は、ISO（InternationalStandards Organization）の下部組織であるMPEG（MovingPictures Experts Group）が
策定した動画に関する規格の中の音声情報圧縮部分の規格です。
可逆圧縮方式と非可逆圧縮方式
デジタルデータの圧縮方式には、復元する際に元データの再現を完全に保証する可逆圧縮方式と、高い圧縮率との引換に
元データから多少の情報損失の可能性がある非可逆圧縮方式があります。
MP3は、聴覚のマスキング効果等で、人間が聴き取る事が出来ない部分の音声データは損失しても構わないということから、
圧縮率の高い非可逆圧縮方式を採用しています。
圧縮率
MPEG-1 Audio Layer3とあるからには、当然、『Layer1』・『Layer2』もあります。 主な違いは圧縮率です。
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表1. 圧縮率
| Layer1 |
圧縮率 1:4 |
| Layer2 |
圧縮率 1:6〜1:8 |
| Layer3 |
圧縮率 1:10〜1:12 |
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つまりMP3形式を使用し音声データを圧縮した場合、非圧縮音声データの1/10〜1/12のサイズまで圧縮できることになります。
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WAVE形式とMP3形式
一般に、CD並の品質の音声を非圧縮でWAVE形式に変換した場合、1分間あたり約10MBにもなります。
シングルCDをWAVE形式に変換する場合などは、一曲あたり約40MB〜60MBになってしまいます。これでは実用的とは到底言えません。
そこで品質をほとんど損なうことなく、実用に耐えうるサイズまで圧縮することが可能なMP3形式が登場しました。
MP3形式を使用すればHDDを圧迫することなく、高品質な音声データの再生が可能となります。 |
