スパイウェアは、ユーザーに気付かれないよう、ウィンドウなどを出さずに目に見えない場所で動作するため、スパイウェアがインストールされていることに気付きにくい一面があります。
ほとんどの場合、スパイウェアは単体で配布されることはなく、フリーソフト等と抱き合わせる形で含まれているので、下記のような点を注意をすると良いでしょう。
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広告収入目的のフリーソフト |
現在のところ、スパイウェアの主目的はバナー広告の効果を高めることにあり、広告収入を積極的に得る必要があるソフトウェアに組み込まれます。ですから、バナー広告付きのフリーソフトであることは、スパイウェアの可能性を疑う上で、一つの有効な指針になります。
なお、この種のソフトでは、シェアウェア料金を支払って登録手続きをすると、バナー広告とスパイウェアがアンインストールされるタイプのものが多いのですが、中には本体となるアプリケーションをアンインストールしても、スパイウェアが残り続けるようなソフトも存在します。
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図3 バナー広告付きのフリーソフト(FlashGet)
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使用許諾書やReadMeを注意深く目を通す |
スパイウェアが組み込まれているソフトは、使用許諾書やReadMeファイルに、そのことが記載されている場合が多いです。これは、スパイウェアが曲がりなりにも合法的なソフトだからです。
ただし、スパイウェアはユーザーに気付かれないように隠れて行動するプログラムですから、この種の記述は、なるべく目立たないように、曖昧な書き方をされる場合がほとんどです。故に、スパイウェアの有無を使用許諾書やReadMeファイルから読み取るには、相当注意深くこれらを読む必要があります。
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ネットワーク関連のフリーソフトに注意 |
スパイウェアは、バナー広告が表示されるネットワーク関連のソフト、例えば「Webブラウザ」「メールソフト」「ダウンロード支援ツール※1」「CDDB機能※2を備えたメディアプレーヤー」等にも組み込まれている場合が多いです。これはスパイウェアがネット接続が不可欠なソフトであると同時に、ネットワーク関連ソフトに隠れる形で起動することで、スパイウェアの存在をユーザーに気付かれにくくできるからです。
ですから、この条件に合致するツールを利用する場合には、使用許諾書やReadMeファイルをよく読み、次項で説明するスパイウェア検出ソフトなどで検査したほうがいいでしょう。
※1 ダウンロード支援ツール
ファイルをダウンロードしている際、パソコンが途中で止まってしまったり、ファイルが壊れたりすることがよく起こります。それらを回避して、正しくダウンロードを行うことができるソフトです。
有名なソフトでは「Reget」や「FlashGet」等があります。
※2 CDDB機能 (CD DataBase)
音楽CDに収録された楽曲に関する情報を、ユーザーのメディアプレーヤーへ提供するためのデータベースです。
音楽CDをCDDB対応機器にセットすることで、ソフトが自動的にCDDBにアクセスし、CDの情報(曲名・アーティスト名等)をダウンロードし、情報を参照しながらCDを再生することができます。
有名なメディアプレーヤーとしては、Windows Media Player、WinAMP等があります。
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