LANの構成要素 |
LAN配線の実体は、ハードウェアであり、伝送媒体及び中継装置の組合せにより構成されています。
伝送媒体としては、大きく3種類に分類されます(表1)。そして、これらのケーブルの延長にともなう、信号の減衰や、
トラフィックの増大によるレスポンスの低下、異なるプロトコル間の接続といった、様々な問題を解決するために、
中継装置があります(表2)。
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表1 主なLANの伝送媒体
分類 |
特徴 |
適用 |
使用方式 |
ツイストペア
ケーブル |
安価、敷設工事が極めて容易、対ノイズ性良 |
部署やフロアなどの局所的LAN |
10BASE-T
100BASE-T
ATM
CDDI |
同軸ケーブル |
安価、敷設工事が容易、対ノイズ性良 |
部署間、フロア間を結ぶ幹線LAN |
10BASE2
10BASE5 |
光ファイバ |
高価、敷設工事困難、軽量、広帯域可、対ノイズ性良、大容量、高速、長距離伝送可 |
建物同士を結ぶ基幹系LAN |
10BASE-F
100BASE-FX
ギガビットEthernet
ATM
FDDI |
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表2 主なLANの中継装置
役割 |
リピータ |
ブリッジ |
スイッチ |
ルーター |
ケーブルの延長 |
○ |
○ |
○ |
○ |
遠隔地の接続 |
× |
○ |
× |
○ |
異なる方式の接続 |
× |
○ |
○ |
○ |
混雑の回避 |
× |
○ |
○ |
○ |
アクセスの制限 |
× |
× |
× |
○ |
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LANの接続トポロジ |
多数のコンピュータを出来るだけ単純に、そして高速に接続するためにいくつかの配線形態が考え出されました。主に3種類に
分類されます。この3つは配線の幾何的な形状を表すためトポロジと呼びます。LANを流れるデータが急増しつつある現状では、
終戦機能や、交換機能を持つハブを中心としたスター型に移行しつつあります。
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バス型(ブランチ型)
1本の線を張り、そこから分岐させて、各コンピュータに接続させる形態です。上記10BASE2や10BASE5がこの形態になります。
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リング型(ループ型)
1本のリング状の線に、各コンピュータを接続する形態です。上記FDDIがこの形態の代表的なLANです。
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スター型(ツリー型)
ハブと呼ばれる集線装置を中心に、各コンピュータを専用のケーブルで接続する形態で、今後の主流となるトポロジです。
10BASE-T、100BASE-T、ATM-LAN、ギガビットEthernetなどがこの形態をとります。
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図1 LANの接続トポロジ |