最近の企業ネットワークは、LANを導入してイントラネットを構築する方向にあります。また、World Wide Webの
ような、マルチメディアデータが増えると、伝送路は混雑し、データの衝突が起きやすくなります。そこで、従来から用いられている
ハブに代えて、スイッチング技術を導入するケースが増えてきています。中でも、ルーティング機能を備えたレイヤ3スイッチは、
多様化するこれからのネットワークのポイントになると考えられています。
※スイッチング技術
受け取ったデータの宛先を確認して、その特定のポートだけに送り届ける機能です。これにより、伝送路を占有することが出来るので、
ネットワークの混雑を抑えることが出来ます。
レイヤ3スイッチは、レイヤ3(ネットワーク層)のアドレスであるIPアドレス等を基にして、高速にスイッチング動作を行う中継装置です。
既存のルータが全てソフトウェアで処理を行っていたのに対して、レイヤ3スイッチは、その一部、または全部をハードウェア化しています。
回線インターフェースを持たない点を除き、従来のルータと同等の機能を持ち、且つルーティング動作を非常に高速に行います。
レイヤ3スイッチを利用すると、ネットワークのデータパケットを高速、且つ低遅延で伝送できます。従来では数十万パケット/秒であった
処理性能が、最大数百万パケット/秒まで向上することが可能です。そのため、ギガビットEthernetの基幹部分では、低価格で高性能な
レイヤ3スイッチが利用されています。
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