おもしろインターネット活用講座

千葉県産業振興センター
トップページへ戻る
インターネットとは


  3.インターネットが抱える問題点

このように各方面にインパクトを与え、日々拡大し続けているインターネットですが、 今後も健全に発展していけるのでしょうか。
実は、インターネットにも幾つかの問題点があります。

 ネットワークインフラの問題

利用者から見たネットワークについて、現在主流となっているインターネット 接続インフラは、大きく分けて

専用線を使用するもの
公衆回線を使用するもの

の2種類があります。
専用線は回線速度がある程度増速できるので、金銭的な折り合いさえつけば、 快適に利用することが可能です。
ただ最も安い専用線接続でも、(公衆回線に比べれば)相当高額になるので、誰もが 利用できる訳ではなく、特に個人利用についてはまず不可能でしょう。
公衆回線はすなわち電話やISDNの事であり、最寄りのアクセスポイントにPPP (Point to Point Protocol)で接続します。
IP接続なので、専用線接続で使えるアプリケーションはほとんど利用可能です。

しかし電話回線で利用可能な最高速度である28.8Kのモデムを利用しても「快適」 とは言いがたいのが現状です。現在、費用に対して最も快適なのは、 ISDNによる利用 であると言えます。
ただ、いずれにしてもプロバイダ側の設備調達が需要に対し追い付かず、十分な 実効速度が得られないなどの問題を抱えていたり、 インターネットの先進国である米国 に比べて、料金が割高になるなど、必ずしも快適に(安価に)使えるように整備されては いません。
これらについては、CATVの普及や高速回線の戸別配線化など、大規模な投資が必要で あるため、一朝一夕には実現されないでしょう。


  プロトコルの問題

 インターネットの発展を支えた一つに、TCP/IPの採用が挙げられます。 しかし現在のネットワーク基盤の多様化に対し、追随しきれていないという面が でてきています。
インターネットを構成するネットワークの中にはATMを始め、非常に高速なネットワーク もあれば、無線通信などの低速なネットワークも混在しています。
そのような環境の中で、TCP/IP、特にIPがネットワークのパフォーマンスを十分に 活かし切っていないと考えられるようになりました。
またIPプロトコルが管理できるアドレス情報は32ビットのサイズであり、このIPアドレス が残り少なくなっていることも、 今後のインターネット普及を阻害すると考えられています。
そこで、新たなるIPの規格IPng(IP Next Generation)が検討されています。
IPngは

128ビットのアドレス情報を管理
高速通信網に適した設計
低速通信でも利用可能
現在のIPとの互換性を保持

などの特徴があります。


 インターネットにおける最も大きな脅威はセキュリティの 問題

 インターネットは世界中のPCやWSなどありとあらゆるコンピュータをTCP/IP通信網 で結ぶという構造上、「その気になれば」接続されている全ての コンピュータに 「不法に」侵入することも可能です。
また侵入者に狙われずとも、ネットワークの設定によっては本来外部に流したくない 内部情報までも垂れ流しにしてしまう危険性があります。
このように、インターネットとの接続には、常に細心の注意を払い、セキュリティ 上、問題が指摘された部分(OS、プログラムのバグ、セキュリティホールなど) には 迅速に対応しなくてはなりません。
インターネットのセキュリティ問題に関連して、重要な問題のひとつに「コンピュータ ウィルス」があります。
コンピュータウィルスの被害には、データを改ざんしたり、システムのハード障害を 引き起こすといった一次的なものと、関係したコンピュータ全てに伝染する という 副次的なものがあります。
インターネット上には、便利なツールやデータなどが無償、あるいは低廉な価格で 流通していますが、中には意図する/しないにはかかわらず、 ウィルスに感染して いるものも存在しています。
こうしたツールの入手、インストールに当たっては自己責任において行い、万一に 備えてバックアップ等の対策をとることも必要でしょう。
また日本ではコンピュータウィルスへの感染が認められた場合、IPA(Information -technology Promotion Agency:情報処理振興事業協会)への報告が義務づけられています。


 最後にネットワーク上を流れる情報自体の問題。

 インターネットはあらゆるデジタルデータをその内容に関係なく、透過的に通信 できるため、中には公序良俗に反する情報を流すケースも見受けられます。
しかもインターネットでは、利用者の年齢などが必ずしも特定できるわけではないので、 社会に与える影響が憂慮されます。こうした中で、情報を内容によって 規制するような 動きもあり論議を呼んでいます。


このページについてのお問い合わせは こちらまで。

2.通信手段(プロトコル)の統一
 
-- 目次 --
1.コンピュータネットワーク形態の推移
2.通信手段(プロトコル)の統一
3.インターネットが抱える問題点
4.インターネットの将来
4.インターネットの将来 

トップページへ戻る
千葉県産業振興センター ccjc-net home